建物を解体して取り壊ししたり、
火事などで焼失してしまった時には、
その建物の所有者が、建物の滅失登記をしなければなりません。

建物の滅失登記を申請するときには、
その建物の登記名義人 (=所有者) が申請人となり、
滅失した建物を管轄していた法務局に、必要な申請書類を提出します。

申請人とは、事前の調査を行い、必要な申請書類を作成して、
申請書類を提出し、手続き完了書類を受け取る人のことを言います。

普通は、滅失した建物の登記名義人(=所有者)が、
申請人となりますので、
滅失登記申請書の申請人欄に、住所、氏名、認印を押印することになります。

逆に、滅失した建物の登記名義人(=所有者)の配偶者や子供、
または、親族だからと言って、その人たちが所有者の代わりに、
建物滅失登記の申請人になることはできません。

ただ、滅失した建物の登記名義人が、高齢な場合や、
体の調子が悪く、なかなか動くことが困難な場合には、
配偶者や子供、又は親族の人達が、代わりに動くことは可能です。

しかし、滅失登記申請書の申請人の箇所には、
やはり、滅失した建物の登記名義人(=所有者)の住所と氏名を記載し、
認印を押印しなければなりません。

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では、滅失した建物の登記名義人が亡くなっていれば、
誰が申請人になるのかについてです。

亡くなっている人からは申請することはできませんので、
その場合には、亡くなった人の相続人の内の、
どなたか1人からの申請が可能となります。

建物滅失登記申請書の申請人欄にも、
(被相続人○○○○相続人)と記載して、
相続人の住所と氏名、認印を押印することになります。

もちろん、相続人が申請人になるためには、
滅失した建物の登記名義人(=所有者)が、
亡くなっていなければなりません。

そして、亡くなっていることを証明するために、
滅失登記の申請書類の必要書類として、
登記名義人の亡くなったことの記載のある戸籍謄本、
または、除籍謄本を提出する必要があります。

口頭で、『登記名義人(=所有者)は亡くなっています』
と言うだけでは、法務局の担当者も本当かどうかわかりませんので、
それを証明する戸籍謄本等の提出が必要ということになります。

さらに、相続人であることを証明するために、
亡くなった登記名義人とのつながりのわかる戸籍謄本等も、
提出が必要になります。

なお、亡くなった登記名義人とのつながりが、
提出された戸籍謄本等からわからない時には、
補正や、却下の対象となりますので、
つながりのわかる戸籍謄本等には注意が必要になります。

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