
国家資格:土地家屋調査士・行政書士。
専門分野:建物滅失登記など不動産の表示登記全般。
職務経歴:開業後24年間、建物滅失登記など現場の実務に基づき、数多くの問題を解決しています。
[土地家屋調査士 寺岡孝幸のプロフィールはこちら]

国家資格:土地家屋調査士・行政書士。
専門分野:建物滅失登記など不動産の表示登記全般。
職務経歴:開業後24年間、建物滅失登記など現場の実務に基づき、数多くの問題を解決しています。
[土地家屋調査士 寺岡孝幸のプロフィールはこちら]
建物を取り壊して「建物滅失登記」をしようとした時、
まず最初に必要になるのが「家屋番号」です。
「家屋番号って住所とは違うの?」「どこを見れば書いてあるの?」
と疑問に思う方も多いことでしょう。
実は、家屋番号がわからないと、法務局での手続きが進まないだけでなく、
そもそもその建物が「登記されているのか、滅失登記が必要か」の判断すらできません。
そこでこの記事では、建物滅失登記の申請業務を行っている土地家屋調査士が、
家屋番号の基礎知識から、誰でも簡単にできる家屋番号の調べ方、
そして「未登記建物」の対処法まで徹底解説致します。
この記事を読み終える頃には、あなたは迷うことなく家屋番号を特定し、
次のステップへ進めるようになっているはずです。
家屋番号とは、建物が法務局で登記された際に、
建物を特定するために、1個の建物ごとに付けられた専用の識別番号のことです。
ただし、家屋番号は、必ずしも「1棟に1つ」ではありません。
主たる建物と複数の附属建物がある場合は、
それら全体を「1個の建物」と見なし、すべて同じ家屋番号が付けられます。
また、多くの方が、家屋番号は住所(住居表示)と同じだと思われていますが、
実は全くの別物です。
通常、家屋番号は、「その建物が建っている敷地の地番」をベースに決められます。
「住居表示(例:〇町1丁目2番3号)」は郵便物を届けるための番号であり、
「地番と家屋番号」は、法務局が不動産を管理するための番号です。
そのため、建物滅失登記など法務局での手続きでは、
必ず「家屋番号」によって、建物を特定する必要があります。
| 項目 | 住所(住居表示) | 家屋番号 |
|---|---|---|
| 役割 | 郵便物を届けるため | 不動産の権利を守るため |
| 管理者 | 市区町村役所 | 法務局 |
| 登記での使用 | 申請人等の住所として使用 | 建物を特定するのに使用 |
家屋番号を調べるには、次の1~4の方法があり、簡単で確実な順に解説します。
毎年4月〜5月頃に市区町村の役所から送られてくる
「固定資産税納税通知書」の課税明細書を確認してください。
手元に固定資産税納税通知書がない場合は、市区町村役所の固定資産税の係りで、
「名寄帳(なよせちょう)」または「評価証明書」を取得しましょう。
役所で取得する際は、「登記のため家屋番号の確認に使いたいので、
家屋番号が載っているものをください」と窓口担当者に伝えれば確実です。
取得した名寄帳又は評価証明書の建物の家屋番号欄を確認して、
番号が記載されていればそれが家屋番号であり、
空欄や未登記と記載されていれば、未登記建物だとわかります。
市区町村役所の資料で家屋番号が判明しない場合は、法務局で直接調べます。
取得した建物の登記事項要約書に記載されている建物の種類や構造、
床面積が、取り壊した建物と一致していれば、
その登記事項要約書の家屋番号欄に記載された番号が、取り壊した建物の家屋番号です。
「住所(住居表示)」しかわからない場合は、
法務局や一部の図書館にある「ブルーマップ」という地図を見ます。
ブルーマップには、土地の地番が記載されていますので、住所から地番を特定し、
地番がわかれば、その地番の上に建っている建物の登記事項要約書を法務局で取得します。
建物の登記事項要約書を取得できれば、家屋番号がわかりますし、
逆に、その地番の上に建っている建物はありませんという法務局の回答なら、
未登記建物である可能性が非常に高いです。
建物の家屋番号を調べた結果、どこにも見当たらない場合があります。
これは「未登記建物」と呼ばれます。
たとえ毎年固定資産税を支払っていても、
法務局での登記手続きをしていなければ、家屋番号は存在しません。
しかし、市区町村の役所は、独自に調査して課税しているため、
家屋番号の無い建物の把握もできているのです。
家屋番号がない未登記建物を取り壊した場合、
法務局へ「建物滅失登記」を申請する必要はありません。
代わりに以下の手続きが必要です。
なお、未登記建物の解体時の手続きについては、
「未登記建物の解体時に建物滅失登記は必要?家屋滅失届で固定資産税を止める方法」
でくわしく解説しています。
建物滅失登記とは、「法務局にある建物の記録(登記)を抹消する」手続きです。
家屋番号が不明な場合、法務局の担当者は、どの記録を消せば良いのか判断できません。
人間でいうところの「本籍・氏名」がわからないと、除票が作れないのと同じです。
建物の取り壊し後に、正しい家屋番号を特定することや、
未登記建物であるかどうかの確認は、無駄な手続きなどで役所とのトラブルを防ぎ、
スムーズに土地の売却や、土地の上に建物を新築するための第一歩なのです。
家屋番号の特定は、一見難しそうですが、コツを掴めば自分で行うことができます。
この手順で進めれば、専門家に調査を依頼する費用を節約し、
自分で建物滅失登記を完了させる大きな一歩となります。
もし、「調べたけれど、複数の家屋番号が出てきてどれかわからない」、
「そもそも登記されているのか確信が持てない」という場合は、
無理をせず、土地家屋調査士にご相談ください。
なお、建物滅失登記の費用については、
「建物滅失登記の費用は?自分でする場合と依頼する場合」で、
くわしく解説しています。
建物滅失登記を自分でする方法については、
「建物滅失登記を自分でする方法」をご参照下さい。
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