
国家資格:土地家屋調査士・行政書士。
専門分野:建物滅失登記など不動産の表示登記全般。
職務経歴:開業後24年間、建物滅失登記など現場の実務に基づき、数多くの問題を解決しています。
[土地家屋調査士 寺岡孝幸のプロフィールはこちら]

国家資格:土地家屋調査士・行政書士。
専門分野:建物滅失登記など不動産の表示登記全般。
職務経歴:開業後24年間、建物滅失登記など現場の実務に基づき、数多くの問題を解決しています。
[土地家屋調査士 寺岡孝幸のプロフィールはこちら]
建物を解体した際、避けて通れないのが「建物滅失登記」です。
しかし、「何から始めればいいのか?」「自分でできるのか?」と、
不安に思う方も多いでしょう。
建物滅失登記は、不動産登記法で「解体から1ヶ月以内の申請」が義務付けられており、
放置すると、10万円以下の過料に処される可能性や、
翌年以降も固定資産税がかかり続けるといった大きな不利益を被ることがあります。
そこでこの記事では、建物滅失登記の申請業務を行っている土地家屋調査士が、
建物滅失登記の間違いのない流れと全手順を、
初心者の方でも自分で迷わず進められるように徹底解説致します。
最初の手順として、解体した建物が「登記されているかどうか」を、
確認する必要があります。
なぜなら、日本にある全ての建物が登記されているわけではないからです。
もし、登記されていない建物、いわゆる未登記の建物であれば、
そもそも建物滅失登記という手続き自体をする必要がないからです。
最も簡単な確認方法は、毎年4月〜5月頃に市区町村役所から送られてくる、
「固定資産税の納税通知書(課税明細書)」を確認することです。
課税明細書の「家屋」の欄に家屋番号の記載があれば、
その建物は登記されていますので、滅失登記が必要になります。
もし、家屋番号の記載がない場合や、「未登記」となっている場合には、
市区町村役所の資産税課に「家屋滅失届」を提出するだけで、
事足りるケースがほとんどです。
家屋番号が判明したら、次にすべきは「最新の登記内容」を正確に把握することです。
手元の古い権利証や記憶を頼りに申請書を作成するのは、非常に危険です。
建物滅失登記に限らず、不動産登記の手続きでは、1文字のミス、
住所の枝番の相違だけでも、「補正」の対象となります。
法務局から「内容が違います」と連絡が来れば、
平日の昼間に、何度でも窓口へ足を運ばなければなりません。
その手間を省くためにも、必ず「今現在の登記の内容」を、
正確に確認する必要があるのです。
確認方法は以下の3つがあります。
自分で申請書を作成するだけであれば、
手数料が最も安い「インターネットによる登記情報」や、
「登記事項要約書」で十分です。
ここで、管轄法務局と、建物の所在地番、家屋番号、種類、構造、床面積、
そして、所有者の現在の住所・氏名を一言一句違わずに確認します。
もし、登記されている所有者の住所が、現在の住民票の住所と違っていれば、
登記の住所から現在の住所までの遷移がわかる住民票、又は戸籍の附票が、
添付書類として必要になるため、市区町村役所で取得する必要があります。
なお、登記上の所有者(登記名義人)がすでに亡くなっている場合は、
亡くなった建物の所有者と、相続人兼申請人とのつながりのわかる戸籍謄本、
除籍謄本、原戸籍を相続証明情報として添付する必要があるため、
市区町村役所で漏れなく取得する必要があります。
最新の登記情報が手元に揃ったら、いよいよ申請書類の作成に入ります。
基本となるのは以下の書類です。
建物滅失登記申請書は、法務局のホームページからダウンロードするか、
白紙に必要事項を記入して作成するか、
当所のホームページからダウンロードして作成する方法があります。
ステップ2で確認した登記情報を、正確に転記してください。
なお、建物滅失登記申請書の様式や書き方については、
「建物滅失の登記申請書の様式と書き方」で、
くわしく解説しています。
建物滅失証明書とは、解体業者から発行してもらう書類で、
「いつ、誰が、どの建物を解体したか」を証明する重要な書類です。
なお、建物滅失証明書の様式と記入例、書き方については、
「建物滅失証明書の記入例と書き方」でくわしく解説しています。
現場付近の案内図とは、法務局の担当者が現地を確認しに行く際の地図です。
Googleマップなどのコピーに、建物のあった場所に印を付ける形で問題ありません。
登記上の所有者の住所が、現在の住民票上の住所と違っている場合にのみ、
住所証明情報として、申請人の住民票又は戸籍の附票が必要になります。
登記上の所有者が亡くなっている場合にのみ、相続証明情報として、
亡くなった人とその相続人兼申請人のつながりのわかる戸籍謄本等が必要です。
以上が、建物滅失登記に必要な書類となります。
あとできれば、建物を取り壊した後の現地の写真も添付しておくと良いです。
建物滅失登記の必要書類については、
「建物滅失登記の必要書類を徹底解説!」でくわしく解説しています。
書類が完成したら、建物の所在地を管轄する法務局へ提出します。
管轄の法務局以外の法務局では、登記申請書類を受け取ってもらえないので、
事前に法務局の「管轄のご案内」ページでご確認ください。
なお、建物滅失登記には「登録免許税」はかかりません。
印紙代を心配する必要がないのも、この登記の特徴です。
書類を提出して終わりではありません。ここから法務局の「審査」が始まります。
建物滅失登記の場合、法務局の担当官が実際に現地を見に来ることがあります。
特に、所有者本人が申請した場合や、他に建物が残っているような複雑な現場では、
実地調査が行われる確率が高いです。
「建物が本当に存在しないか」を確認するため、
もし場所が分かりにくい場合は、立ち会いを求められることもあります。
もし、現地に建物が一部残っていたり、
2棟あるうちの1棟しか取り壊していなかったりする場合、
「建物滅失登記」ではなく「建物表題部変更登記」が必要だと判断されることがあります。
この場合、申請は受理されず「取下げ」の手続きが必要になるため、
事前に建物図面などをもとにした現地確認が不可欠です。
不備がなければ、提出から通常 10日前後〜2週間程度 で登記が完了します。
完了後は「建物の滅失の登記完了証」を受け取り、全ての手続きが終了となります。
建物滅失登記を自分ですることは不可能ではありません。
しかし、以下の点に一つでも不安がある場合は、
無理をせず、土地家屋調査士に依頼することをお勧めします。
当所では、高知県の建物滅失登記の代行業務を行っておりますので、
高知県外にお住まいの方や、建物滅失登記にお困りの方は、
「高知県の建物滅失登記に困っていませんか?」をご確認下さい。
また、建物滅失登記を自分でしたいけど、イチから自分で調べてするのは大変という方は、
「誰でも1日で建物滅失登記申請を行い、登記費用をまるまる得する方法」をご確認下さい。